光回線を導入する際には、「回線業者」と「プロバイダ」の2社と契約することになります。どちらも光回線を利用するために必要な存在ですが、両者は違う役割を担う存在です。
特にプロバイダは光の安定性に影響を与える可能性もあることから、業者の品質などを比較して慎重に選ばなければなりません。回線業者との違いや関係性を知って正しく選びましょう。
回線業者(光回線など)とプロバイダの違い
光回線の回線業者とプロバイダの違いは役割にあります。回線業者はインターネットの回線を提供する業者で、プロバイダは端末をインターネットに接続するための役割を担っている存在。
つまり、自宅に引かれる回線を提供するのは回線業者ですが、接続を実行するプロバイダと契約しなければインターネットには接続できませんし、プロバイダだけと契約していても回線業者によって回線が引かれていなければ同じようにインターネットは利用できません。
回線業者とのは役割が違いますが、どちらが欠けてもインターネットを利用することはできなくなります。
光回線とプロバイダの関係について
光回線との役割は違いますが、プロバイダは光の「通信の安定性」に影響を与える関係です。通信の安定性に影響を与える理由について確認していきましょう。
対応している通信方式の違い
光回線の安定性は対応している通信方式によって大きく変わります。
従来の「IPv4」通信では必ず「網終端装置」を通して通信していたためアクセスが集中すると混雑しがちでしたが、最新の「IPv6」に対応しているようであれば、アクセスが集中しがちな夕方から夜にかけての時間帯でもスムーズにインターネットを楽しみやすくなります。
回線の安定性を重視するなら、「IPv6」という最新の通信方式に対応しているところを選びましょう。
プロバイダによる通信制限
プロバイダによっては通信制限を設けている場合があり、速度の安定性が低くなることがあります。基本的に光回線には通信制限がないとされていますが、短時間で集中的に大容量の通信を行った場合は制限をかけられる可能性があります。
通信制限に関する情報を開示しているケースは少ないですが、目安としては、1日に30GBを超えるデータをインターネット上にアップロードすると、通信制限がかかりやすくなるそうです。大手では通信制限によって安定性が低くなることもあるでしょう。
プロバイダが保有する設備の違い
プロバイダが保有する設備の数や品質の違いによって、通信の安定性に差が生じることもあります。大手の方が高品質な設備を保有している傾向があり通信が安定しやすい傾向にありますが、反面、利用者の多さから安定性が低くなる可能性もありバランスが難しいところです。
また、地域密着型の業者であれば、大手より利用者が少なく設備が充実している可能性もあるでしょう。保有している設備の違いにより、回線の安定性は変わるため事前に確認しておきたいポイントです。
光回線事業者とプロバイダの違いを知って正しく選ぼう
光回線事業者とプロバイダは役割が違いますが、光回線の安定性に影響を及ぼす存在であることから違いを知って正しく選ぶことが大切です。
回線事業者とは回線を提供する事業者ですが、プロバイダとは通信そのものを実現させる業者のこと。通信の安定性を重視するのであれば、IPv6に対応していることを基本として、通信制限や保有している設備の充実度も確認したうえで慎重に選びましょう。